長野改革派キリスト教会の特徴の一つは、心の病を負って苦しんでいる方々が入りやすく、気兼ねも不安もなく参加出来る教会であるということです。 心の病、特に分裂病、躁鬱病の原因、病理、実態についての研究は急速に進歩しています。治療薬も進歩しています。 また、心の病への対応は、薬、入院だけでなく、家族の受け入れ、社会の受け入れ、支援施設、法律行政の援助などの総合的な支援が必用です。それに今、法律や行政の対応、社会の受け皿作りも大きく変わろうとしている時期です。そこで、心の病への基礎知識を学ぼうとしている方々は、出来るだけ新しい図書を買ってお読みになることをお勧めします。また、本だけでなく、実際に支援活動をしているいろいろな立場の方をお招きして質問会をするなどされたら有益でしょう。 全国精神障害者家族会連合会(全家連)発行の二種の雑誌を購読されることをお勧めします。図書ビデオなどの紹介も出ています。 「ぜんかれん」 月刊 一冊送料共 300円 12冊(1年3,600円) 「レビュー」 季刊 一冊送料共 1,250円、 4冊(1年4,000円) 郵便振替 00150-3-5600(全家連) 「分裂病がわかる本」 E・フラー・トーリー著 日本評論社 2,800円
2.新しい動きを知り、参加すること・・・ 1988年、精神衛生法が改定されて、精神保健法となってから、心の病への取り組みは新しい時代に入りました。心の病の状態と、後遺症を残す状態(障害者)とに分け、社会の中において精神障害者を温かく受け入れ、社会復帰の道を支援して行く方向をたどり始めたのです。 その後、法律の改正が続き、それと共に、すべての市町村において、生活のための施設、共同作業所、憩いの家、地域サービスなどが進展し、ボランティア活動も活発になってきました。県の精神保健センター、保健所、家族会などが主催する講演会、研究集会なども頻繁に開かれていますから、広報などでご覧になって、参加してみてください。 ご家族に障害者のおられる方は家族会に、そうでない方はボランティアへの参加をお勧めします。ボランティアは、保健所または社会福祉協議会に問い合わせて下さい。 各教会に少なくても一人は、ボランティア会などへの参加者がおられることが望まれます。 3.だれでもが安心して出席できる教会・・・ キリスト教会という所も、けっこう敷居の高い所です。いったん中にはいっても、こんどは堅苦しく、難しく、人によっては、弾き出されてしまうこともあるのです。まして、心の病を体験して、まだ心の過敏性や社会に対する不安感が残っているような方や、長時間落ち着いて座っていることの出来ないような方にとっては、参加しにくい場所なのです。 しかし、今、そしてこれから、何らかの心の障害や苦しみを持った方々は、社会の中に増えていくことでしょうし、そのような方々にこそ、教会が安らぎの場所となり、聖書の 心の病や障害を持つ方々を受け入れ、やさしい教会は、すべての人にやさしく、すべての人に福音を提供する教会になっていくことでしょう。だれでもが安心して出席し、参加出来る教会をめざして下さい。それには、まず自然な温かさです。そして、障害への理解と、受け入れて共に居ることへの慣れです。これは、牧師、執事、ボランティア奉仕者などがリーダーになって、まず数人の支援奉仕者を育て、やがて教会全体で取り組まなければならないことです。 4.信仰の大切さ・・・ 心の病も病気である限り、単なる気の持ち方ではありません。医学的治療が必用です。教会においでになる方々に対しても、薬をきちんと飲んでおられるかどうか、小さな変化(疲れ、こだわり、思い込み、不眠)などが現れてきていないか、そして、担当医への連絡や治療が必用ではないか、などに細かい注意が必用です。 病気について、家族の問題について、心配の種について、十分に話を聞いてあげることが必用です。しかし、さらに必要なことは、少しでも楽しく、気持ちが外に向けられ、うれしくなる時間を作ってあげることです。病気のことを忘れ、何か自分で出来ることを見つけ、参加したり、奉仕したりすることが出来れば最高です。 病の克服のために、信仰や思想のありかたは、大きな影響を持ちます。信仰さえ持てば、医療は必要がないと考えるような迷信や、自由な発想や感情の働きを殺してしまうような信仰的洗脳や熱狂は非難されなければなりません。 しかし、健全なキリスト教の福音を学び信じて、生きることの尊さと神秘に感動し・神の愛を知り・罪のゆるしを信じて自分自信を受け入れ、人を受け入れ・すべてをキリストにゆだねて祈る道を知り・さらに永遠の希望に生き・兄弟たちと共に教会を築いて、自分の生き場所を見つけていくとき、精神障害者の心の安定感は、極めてしっかりとしたものになっていきま 5.自立と相互支援、共生の道・・・ 今や、精神保健の社会的運動は、障害者の社会復帰支援の域を越えて、障害者の自立と相互支援を応援するという所にまで進もうとしています。教会の中でも、闘病、自立の戦いを経験しながら洗礼を受けた先輩がリーダーとなり、相互に支え合っていくことを考えたいものです。それを横から牧師、執事、ボランティアなどが見守り、応援していくなら、信仰の増進のためにも、障害の軽減のためにも、愛の増加のためにも良い効果が現れると思います。 当伝道所には、洗礼を受けた障害者が数名います。そして、何人もの求道者、教会を心の支えに集まってくる方々がおられます。そのような中で、相互支援と協力自立の道が模索されています。求道者となる直前の出席者の一人の作文の一部をご紹介しましょう。 『薬も神の恵み』 H君 わたしは、めんどうな心の病になって8年、社会復帰を目指してがんばっています。ここ一年半ほど、「長野改革派キリスト教会」を訪ねて、牧師さんにいろいろな相談をしたり、お祈りをしていただいたりしています。このところ少しづつ体力も付き、頭の回転も良くなり、気力も出て来ました。以前は新聞も読めず、風呂にも入れないような、疲れ切った状態でした。心から神様に感謝します。 薬はだいぶ弱くなりましたが、薬も神様が与えて下さったお恵みだと思っています。ですから欠かさないように飲んでいます。同じような心の病の友人たちが、病状の波が激しく苦しんでいるのを見るにつけ、自分が治りつつあることを神様に感謝し、神様がお与え下さった薬は一生飲みつづけなければと思っています。・・・治療の研究はどんどん進んでいて、新しい薬の研究も始まっているということです。社会の人々の目も次第に温かくなってきていると思います。 教会を訪ねると、心のつらさ、悲しさ、涙を取り除いていただき、代わりに愛と喜びを植え付けていただけます。・・・・病気に苦しんでおられる方々が、自分自身を軽蔑することなく、神様と共に生きて、強い心になってほしいと思います。この間の日曜日の午後、「心の健康のためのお茶の会」を開きました。参加者は少なかったのですが、とても温かい会だったと思います。こんな集まりが、これからも出来たらと思います。 (教会の文集より) 『病気に勝ってクリスチャンに』 Mさん New! 私が初めてボランティアのOさんに会ったのは、数年前ある病院の精神科に入院していた時でした。初めのうちは、あんまり話をすることもありませんでしたが、次第にお話をするようになりました。 二回目の入院のとき、「Mさんですね」と声をかけていただきました。名前を覚えていて下さったことがとてもうれしく、よくお話をするようになり、悩 しかし、一度は退院しましたが、その後また調子がよくなくなってしまい、 結局五回も入退院を繰り返しましたが、最後の病院は特に待遇が悪く、大部屋に雑魚寝、大好きなコーヒーもだめ、おやつもだめ、風呂は週に一回か、二週間に一回で、まるで生き地獄にいるような思いでした。それでかえって私は「このままではいけない」と思い、「何としてでも病気に打ち勝つんだ」と思って、努力をするようになりました。 聖書を読み始めたのもそのころでした。キリスト教の本も読むようになり、 退院するとすぐ、日曜日に教会へ行きました。初めての教会なので、ドキドキして緊張してしまいましたが、それでも毎週、母に車で送ってもらって礼拝に行き、やがて、木曜日の聖書勉強会にも通うようになりました。そして、神様に祈ることが、私の救いとなりました。 教会に通いだして一年が過ぎたころから「自分もクリスチャンになりたい」 ずっと願っていたクリスチャンになることができてとってもうれしいです。 今では、すっかり病気も良くなり、「死にたい」などと考えることもなくなり (教会の文集より) |