○ エッセイノせ(#100)   by のぐち まさこ ○

ENGLISH

 

  


更新日:2007年01月25日
〜精神科・心療内科の先生方へご案内〜


更新日:2007年11月5日
〜「野口さんって、あんまり〜


更新日:2007年8月18日
〜甥っ子誕生で感じること〜Part3〜


更新日:2008年6月2日
〜ロミロミ・セラピー〜

施術と受講のご案内


更新日:2008年8月8日


〜ページ内は工事中です〜


更新日:2008年8月8日

特定商取引法に基づく表記




 

 

「野口さんって、あんまりストレスとか感じない方ですか?」
数ヶ月前、或る人からこう聞かれました。

知り合って間もないその人が、
私の何を見て、そう言っているのかと思い、そのまま聞いていると、
「カウンセラーだから、ただ単純に、そうかなって思って・・・」との事。
そう言われて、私はイエスともノーとも言えず、
「う〜ん、どうでしょうか・・・」と、曖昧な返事をして、
その場は終わってしまいました。

さてごく最近、卒業して実に20年ぶりに
大学時代の恩師を、ゼミのメンバーと共に訪ねた時の事。

物理学出身の私達のその後の歩みを一通り聞きながら、
恩師の教授から、
「どうして、進路を変えたの?勉強し直した訳でしょ?
知り合いの心理学教授は、”大体、臨床心理学なんてやろうって人間は、
自分に心理的な問題があるんだよ”なんて言うけどさぁ〜。」と
これまた、ストレートな感想。

そう言われて、「まぁ、確かにそうですね。」と、答えた次第。

”心理カウンセラーならストレスをあまり感じないし、悩みや葛藤は無い”
”心理カウンセリングをやろうという人間は、心理的な問題を抱えている”
という正反対の見方が存在するという、面白い現実を、
直に感じる機会となりました。

で、実際のところはどうなのか?と言えば、
この2つの見方は、ある程度、どちらも真実だと言えます。

溺れている人間が、溺れている他者を助ける事が出来ないように、
自分の問題でいっぱい、いっぱいでは、人の話に耳を傾ける事は無理ですので、
日々の生活を送るのに、ある程度安定した精神状態を保っていられる事は
心理カウンセラーとしては、必要且つ重要な事だと思います。

しかしその反対に、ストレスを感じたり、悩んだりする事の無い人間では、
悩んでいる人の心に寄り添う事は出来ない、という側面もあります。
また、自分の問題、自分の葛藤を意識化できない人では、
他者の話を聞いて、その人の問題や葛藤を意識化することは出来ません。

そして”私は健康で問題が無いから、悩んでいる人を助けたい”と言う人は、
その善意と熱意は理解できますが、心理カウンセラーとするならば、
残念ながら、殆ど役には立たない、とさえ言ってもいいと思っています。

心理職は1つのブームで、
様々な社会問題を解決する手段の1つとしても注目されていますし、
大学にも、多くの臨床心理学を志す学生が訪れるようですが、
心理職の実際は、興味や熱意だけでは”モタナイ”、厳しい世界でもあります。

私は、と言えば、元々は自分の問題を解決する為に勉強しました。
当時は、まだメーカーのエンジニアでしたが、
仕事や職場の人間関係について悩んでいたのではなく、
恋愛に行き詰ったのでも、将来への不安というのでもありませんでした。
ただ、兎に角、生きている事自体が、訳も無く、
重く、苦しく感じられていたのでした。

そういった悩みをごく親しい人に話してみた所で、
当然理解されるはずも無く、
当時の私を知る人は、少し気難しく、拘(こだわ)りが強く、
潔癖症で、物事を深刻に考える傾向があるとは思いつつも、
どちらかと言えばむしろ活発で、社会的には適応していましたので、
まさかそういう精神状態であるとは分からなかっただろうと思います。

そういう社会的な適応と、
内面的な不適応とのギャップの中で苦しんでいた最中、
心理カウンセリングに出会いました。

心理カウンセリングを学び、自らも受け、
自分の生育歴を整理し、コンプレックスと向き合い、対決し、
様々な身体的な反応や心因反応、逃避行動、
恐怖、パニック、フラッシュバックを乗り越え、
”ひとつ”突き抜けられた時に、
これを自分の生涯の仕事にする事を決心し、
そこからプロとしての歩みが始まりました。

それから、10数年。
心理カウンセラーというものは、
『自分の荷物を抱えつつ、人の荷物も抱える仕事』、
そういう自分であることを、今もひしひしと感じる毎日です。

※カウンセリングのお申し込みはこちらから。


Copyright©FreedomCounselingSchoolol